親が亡くなったらやること完全ガイド|当日から手続きの流れを解説

- 死亡当日にやることは、死亡診断書の受け取り・近親者への連絡・葬儀社の選定・遺体の搬送の4つ。
- 死亡届は死亡を知った日から7日以内に提出する義務がある。
- 死亡届の提出と引き換えに火葬許可証が交付され、これがないと火葬できない。
- 葬祭費(国保・後期高齢者)は5万〜7万円、健康保険の埋葬料は5万円が目安で、いずれも請求期限は原則2年。
- 相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数で、これを超えると申告が必要になる場合がある。
私は司法書士事務所で8年間、相続の現場を見てきました。正直に言うと、ご遺族が一番つらいのは「期限のある手続き」が次々に押し寄せること。この記事では、当日から時系列で何をすべきかを、出典付きの確かな数字とともに整理します。
親が亡くなったらの結論

親が亡くなったら、まず死亡診断書を受け取り、葬儀社を手配し、死亡を知った日から7日以内に死亡届を出す、これが最初の必須ルートです。
「親が亡くなったら」という言葉で調べる方の多くは、葬儀の段取りと、役所・保険・年金・相続の手続きを一気に知りたいはず。だから本記事は時系列で並べました。
費用の面では、亡くなった親の保険制度に応じて受け取れるお金があります。国民健康保険や後期高齢者医療制度なら葬祭費、会社員などの健康保険なら埋葬料。これは申請しないともらえません。
始め方はシンプルで、病院や施設で医師から死亡診断書を受け取るところがスタートです。ここから葬儀、役所手続き、相続へと進みます。
1.【死亡日当日】
死亡当日にやるべきことは、死亡診断書の受け取り・近親者への連絡・葬儀社の選定・遺体の搬送の4つです。

この日は判断を迫られる場面が多いのに、気持ちは追いつきません。私が見てきたご遺族も、葬儀社選びで焦って後悔するケースが目立ちました。順番に整理します。
| 順番 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 死亡診断書の受け取り | この後の手続きの起点。必ずコピーを取る |
| 2 | 近親者への連絡 | 危篤段階で範囲を考えておくと当日慌てない |
| 3 | 葬儀社の選定 | 複数比較したいが時間がない。事前検討が理想 |
| 4 | 遺体の搬送・退院手続き | 病院は安置施設ではないため早期に搬送先が必要 |
1-1.死亡診断書の受け取り(コピーの取得)
死亡診断書は、医師が発行する「人が亡くなったことを証明する書類」で、この後のすべての手続きの起点になります。
病院で亡くなった場合は、その場で医師が書いてくれます。自宅で亡くなった場合は、かかりつけ医や警察への連絡が必要になることもあります。
ここで絶対に忘れないでほしいのが、コピーを複数枚取ること。原本は死亡届と一体になっていて役所に提出するため、手元から離れます。
1-2.近親者への連絡

近親者への連絡は、まず「葬儀に参列してほしい範囲」を決めてから行うと混乱しません。
連絡が必要なのは、親族、親しい友人、勤務先や所属団体など。深夜や早朝でも、近い親族にはすぐ伝えるのが一般的です。
実務で見てきて感じるのは、連絡漏れが後のトラブルになりやすいということ。誰に伝えたかを紙にメモしておくだけで、ずいぶん落ち着きます。
1-3.葬儀社の選定
葬儀社は、できれば生前から目星をつけておき、当日は1社に決めて打ち合わせに入るのが現実的な流れです。

当日に複数社を比較する余裕はほぼありません。だからこそ、危篤の段階で2〜3社の見積もりを取っておけると後悔が減ります。
打ち合わせでは、通夜・葬儀の日程、規模、費用の内訳を確認します。私が立ち会った中では、追加料金の説明があいまいな見積もりがトラブルの種でした。
1-4.遺体の搬送、退院の手続き
病院は遺体を長く安置できないため、搬送先を決めて速やかに退院手続きを行う必要があります。
搬送先は、自宅か葬儀社の安置施設が中心です。搬送そのものは葬儀社が手配してくれることがほとんどです。
退院時には入院費の精算もあります。領収書は医療費控除に使えるので、まとめて保管しておいてください。
2.【2日目】死亡届の提出、火葬許可証の取得、通夜

2日目の核心は、死亡を知った日から7日以内に死亡届を出し、火葬許可証を受け取ることです。
通夜も多くはこの日に行われます。死亡届と火葬許可証の手続きは葬儀社が代行してくれることが多いですが、責任は遺族側にあります。
| 手続き | 提出先 | 期限の目安 |
|---|---|---|
| 死亡届 | 本籍地・住所地・死亡地いずれかの役所 | 死亡を知った日から7日以内 |
| 火葬許可証の取得 | 死亡届を出した役所 | 死亡届と同時 |
| 通夜 | 葬儀会場 | 2日目の夜が一般的 |
2-1.死亡届の提出
死亡届は、死亡を知った日から7日以内に役所へ提出する、法律で定められた義務です。

提出先は、亡くなった人の本籍地、届出人の住所地、死亡した場所のいずれかの役所。届出人は親族などが署名します。
用紙は死亡診断書と一枚になっています。左が死亡届、右が死亡診断書、という構成が基本です。
2-2.火葬許可証の取得
火葬許可証は死亡届と引き換えに役所が交付する書類で、これがないと火葬ができません。
火葬を終えると、この許可証に「火葬済」の証明が押されて返されます。これが後で納骨のときに必要になります。
2-3.通夜

通夜は、葬儀の前夜に故人を見守る儀式で、親族や近しい人が参列します。
近年は時間を短縮した「半通夜」も増えています。受付や香典の管理は、誰が担当するかを事前に決めておくとスムーズです。
香典の記録は、後の香典返しや、相続時の整理にも役立ちます。地味ですが、ここを丁寧にやると後が楽になります。
3.【3日目】葬儀、火葬
3日目は葬儀・火葬を行い、火葬済の証明を受け取って、地域によっては初七日法要まで進めます。

葬儀後は、費用の精算や役所・保険・年金の手続きが続きます。ここからお金にまつわる制度を押さえておくと、もらえる給付を取りこぼしません。
| 給付の名前 | 対象 | 金額 | 請求期限 |
|---|---|---|---|
| 葬祭費 | 国民健康保険・後期高齢者医療の加入者 | 自治体により5万円や7万円 | 原則2年 |
| 埋葬料 | 健康保険の被保険者(業務外の死亡) | 5万円 | 原則2年 |
| 埋葬費 | 葬儀を行った人 | 5万円を上限に実費 | 原則2年 |
| 家族埋葬料 | 健康保険の被扶養者 | 5万円 | 原則2年 |
| 死亡一時金 | 国民年金第1号被保険者で3年以上納付など | 12万円〜32万円 | 死亡日の翌日から2年以内 |
葬祭費の金額は自治体ごとに異なり、公表例では5万円や7万円が見られます。健康保険の埋葬料・家族埋葬料は5万円です。
死亡一時金は、付加保険料を36月以上納めていれば8,500円が加算されます。相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で、これを超えると申告が必要になることがあります。
よくある質問
ここでは、親が亡くなった直後に多くの方が一緒に調べる疑問にまとめて答えます。
よくある質問
最後に、現場で8年見てきた私からひとつだけ。手続きは一人で抱え込まないでください。領収書と書類のコピーをまとめ、分からない期限は役所や保険窓口に電話で確認する、その一歩で十分に前に進めます。
